ジミヘンとヘンデルの関係!?

ジミヘンとユーミンの関係は前に書いたが
http://d.hatena.ne.jp/yunioshi/20060525
今回はジミヘンとヘンデルGeorg Friedrich Handel の奇妙な関係について。
ヘンデルは言わずとしれた大バッハと並ぶ18世紀のバロック音楽の巨匠だが、『ハレルヤ』コーラスや『水上の音楽』、『見よ、勇者は帰る(表彰式で流れるあの曲です)』などの名曲は、クラシックファンでなくとも皆お馴染みだろう。
ヘンデルHandel と ヘンドリックスHendrix。名前も似ているような気もする。
ヘンデルはドイツ生まれのドイツ人。1710年にイギリス国王(正確にはまだ当時は王子)に招かれ、宮廷楽長としてロンドンに活躍の場を移す。代表作のほとんどがロンドンで作曲され、帰化もしているので「イギリスの作曲家」として知られ音楽界に欠かせない功績を残している。
ヘンデル:オラトリオ「メサイア
(↑大曲である。『ハレルヤ』は高校の時合唱コンクールで歌った。黛ジュンの『恋のハレルヤ』ではないぞ)
一方のジミヘンはアメリカ人。アメリカでの彼はアイズレーブラザーズ、サム・クックウィルソン・ピケット、アイク&ティナ・ターナー、BBキング、リトル・リチャードなど今考えるとソウル、ブルース、R&Rの巨匠たちばかりだが、彼らのバックミュージシャンの一人に過ぎない存在だった。
だがイギリスのトップバンドだったアニマルズのベーシスト、チャス・チャンドラーに見い出され、イギリスでソロデビューしないかと誘われたことから彼の人生は一変する(ジミヘンがイギリス行きをOKする条件に「クラプトンに会わせること」があったのは有名な話)。1966年9月にロンドンに移住してから、彼の才能は一気に開花する。イギリス人のドラマーとベーシストとエクスペリエンスを結成した彼は、ロンドンのマーキーなどのライブハウスのステージ、レコード発売、テレビ出演などを次々こなし、ロンドンのオーディエンスを圧倒した。クラプトン、ピート・タウンゼント、ジェフ・べックらイギリスのプロの有名ギタリストまでが毎晩のようにジミヘンのライブに通ったことも有名な話。
炎のギタリスト ジミ・ヘンドリックス [DVD]
(↑ジミヘンの伝記映画。ジミヘン役の俳優がいまいちで笑わせてくれる。タランティーノが新たに作るらしく、ジミヘン役はレニー・クラビッツの噂が)
イギリスを足掛かりに世界のロックシーンをあっという間に席巻し、ロックギター(ギタリスト)の観念をも大幅に変えてしまったのがこのアメリカ人だったのだ。しかし、ジミヘンはロンドンに移住してから4年後の1970年9月、ロンドンのホテルで急死した。
わずか27歳だったが音楽界にはかりしれない歴史を残した偉人である。
どうでしょう。
ヘンデルもヘンドリックスも外国人でありながら23歳〜25歳くらいで大物に招かれてロンドンに渡り、才能を開花させ音楽界に大きな足跡を残した。共通項があると思いません?
最後に。
ヘンデルがロンドンで住んでいたアパートが残っているが、まさにその同じアパートにジミヘンも住んでいたのだった!(ジミヘンは幽霊を見たと言っているらしいが本当かな)
http://www.handelhouse.org/
↓ここだ。
Plaques for George Frideric Handel and Jimi Hendrix stand side by side on 25 and 23 Brook Street, Mayfair London, W1.
(イギリスの有名人ゆかりの名所にはブループラークという丸い青い板が張られていて誰それが暮らしてたとか簡単な説明がある。ここは現在博物館になっている)
もしかしてジミヘンはヘンデルの生まれ変わりだったりして。