鳥か?獣か?飛行機か?いやアーチストだ!

スウィート・トロント [DVD]
『スウィート・トロント
は凄いぞ。
ジョン・レノンビートルズ解散後まもなく、妻のヨーコ・オノ
http://www.YUNIOSHI.com/japanesemusician.html#Anchor454675
と結成したプラスティック・オノ・バンドのライブで、カナダのトロントで1969年10月に行われた。この時のメンバーはギターがエリック・クラプトン、ベースがクラウス・ブーアマン、ドラムがアラン・ホワイトという超豪華メンバー!
ビートルズ時代の曲がメインだが、『冷たい七面鳥』や『心配しないで京子ちゃん』など新曲も披露されている。
クラプトン様は当時ロスでデラニー&ボニーのレコーディングに参加中で、
オン・ツアー・ウィズ・エリック・クラプトン
たまたまロンドンに帰ったところで電話でレノンに呼び出された。
「あのさあ、明日カナダでコンサートやるんだけど来てくんない?」
「やるやるやる!」
という感じで、クラプトン様、二つ返事でOKしたが、
「でも俺ビートルズの曲って『ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウイープス』しか知らないんだけど。」
「いいからいいから。お前、ギターの神様なんだからできるだろ?」
何しろバンドのメンバーも決めてないのに外国の野外スタジアムでコンサートをやるってんだから無謀もきわめりである。しかも「明日」だ。さらに他の出演者はボ・ディドリー、ジェリー・リー・ルイス、チャックベリー、リトル・リチャードといった、本当に「ロックンロールの神々」だ。ありえん。
でも、本当にやってる。
さすがだ。
メンバーはロンドンからトロントに行くまでの飛行機の中でリハーサルをして本番に望んだという。ほとんど寝てないはずだ。
凄い。
『ヤー・ブルース』はちょっぴり先走るが、クラプトンの黒いレスポールの音は冴え渡りとてもかっこいい。アラン・ホワイトも的確なリズムを刻み、オカズもきちんと決め素晴らしい出来だ。彼はこの数年後だがイエスに加入した時、前任者のビル・ブラッフォードの複雑なリズムの曲/レパートリーをたった3回のリハーサルでマスターしたという伝説の持ち主だ。その片鱗が見られる。
もちろん、ジョン・レノンの歌もいい出来である。若い頃のようなキレと、ビートルズ末期の辛かった日々からようやく解放され羽を伸ばしたようなリラックスした感じでのびのびと歌っている。
「元ビートルズ&ギターの神様」なのだから、この歴史的な演奏に接して観客の興奮も最高だ。
ところが、である。
この演奏に何だか変な音が…時々混じってくるのだ…
あああ〜〜あああああ〜〜〜〜〜〜ウ==う=う=う==っつ!
首を締められた七面鳥の断末魔の叫びのようにも聞こえるが、新種の猿が泣いて飼育係のおじさんに抱きついたときの声のような感じもするし、墜落寸前のジェット戦闘機の爆音のようにも聞こえる。
心霊現象かっ!?ジョンの魂かっ!(まだこの時は生きてるって)
ジョンの魂 ?ミレニアム・エディション?
その正体は…ぜひビデオを見て下さい。
さすがに演奏を終えたメンバーたちは肉体的にも精神的にも疲れているように見える。目がトロントしていた。
お後がよろしいようで…

だんだんこの日記変になってきたな…。
イエスソングス(紙ジャケット仕様)
(アラン・ホワイト、イエスに加入した直後のライブ。皆、頭ン中どうなってるんだろう)
リボルバー
(ベースのブーアマンはハンブルグ時代からのレノンの友だちだが、イラストレータとしても有名で、この有名なアルバムジャケットは彼の手による)