スズキアルトなら3台くらいプールに沈めたるわい!

http://d.hatena.ne.jp/yunioshi/20060714
昨日キース・ムーンロールスロイスの話を書いてたら『マジック・クリスチャン』という映画を思い出した。イギリスが最も誇りに思っているロールスロイスのようなものをコケにする面白さ。


この映画はまさにそれがテーマだ。主演はピーター・セラーズリンゴ・スター。人生にくたびれイギリスの伝統、格式、権威、誇りといったものにうんざりしている大富豪がセラーズ。
リンゴ・スター―総特集 (KAWADE夢ムック)

彼と偶然出会い意気投合して養子になる浮浪者の青年がリンゴ。「大富豪と浮浪者の二人が金を湯水のごとく使って英国式伝統を次々と打ち壊していく」というのが概ねのあらすじ。
シェークスピア劇とかオックスフォード大VSケンブリッジ大のレガッタ(ボートレース)、狐狩り、ドッグショー、サザビーのオークション、豪華客船など貴族階級の趣味やお金持ち、エリート・お坊ちゃま・お嬢様たちの「自慢の種」「格式」をメチャクチャにしていく。
それらはとても痛快なのだが、英国の文化や歴史、社会構造をちゃんと理解していないと、実は日本人にはピンと来ない物事もいっぱいでちょっと難しいのかも。
ロールスロイス
この映画の中で特に標的になってたわけではないがキース・ムーンがこだわっていたと思われる、あのロールスロイスだ。
この最高級車の内装には「○○産の×歳の羊の毛を熟練の職人さんが手作りで織ったふかふかの絨毯」が敷き詰められているという。この絨毯だけの値段が400万円くらいだそうだ。日本の最高級車が買えるお値段である。もちろんこれと同様、車体には世界からかき集めた最高級素材を使って人間国宝級の職人が作り上げた内装や部品があちこちに使われていて、まさに世界の高級車中の高級車なのだ。
こういうロールスロイスを「ありがたい、あこがれの逸品」と思う人もいれば、「アホくさ」って思う人もいるだろう。キース・ムーンは後者だったに違いない。一般ピープルがロールスに対して持っているイメージ=小市民的な雰囲気が大嫌いだったのだろう。だから自分が大金持ちになった時、貴族趣味の俗悪さを揶揄したかったので、わざわざ3台も買ってジャンクにしたのかもしれない(ああ何だか今日は難しい言葉を使ってしまった)。

この映画については面白いエピソードの嵐なのでまた明日に続きます。

ロールス・ロイス&ベントレー (ワールド・カー・ガイド)
すみません。僕自身小市民で〜す。ロールスロイス3台買ってやろうじゃないの。でも絶対にプールなんかに沈めません。毎日ピカピカに磨き、大事にします。
http://d.hatena.ne.jp/yunioshi/20060622
(飛ばなくてもいいから欲しいっす。1台で十分っす。そういえばロールスロイスは飛行機のエンジンも作ってたっけ)

ロールスロイスを購入した中東の王様だか誰かが砂漠のどまん中でエンコしてしまった。ロールス社に電話したら、ヘリコプターですっ飛んで来て直してくれた。王様が「修理代は?」と聞いたら「ロールスロイスは壊れません」と断り、悠然とヘリコプターで帰って行ったという伝説がある。ずいぶん昔に聞いた話だが「都市伝説」らしい。
だが時速200キロで走っても中では時計の音しか聞こえないとか、クラシックのピアノソナタピアニッシモの音が聞けることは本当らしい。確かめたいが日本じゃできないだろうしいくらかかるのかな。今日は何だかロールスロイスばっかりで変な日記になってしまった…。