固有名詞から忘れていくのだ。

フォーガットン [DVD]
Qさんが「トンデモ映画なので見ろ」というので『フォーガットン』をようやく見た。
ブハハハ。なるほど。非常に真面目に作っているのでよけいトンデモないことになっている。
公開時のキャッチコピーは…


あなたの大切な人生が、
ひとつ残らず消えていったら――


だそうだ。う〜ん。少しは感動的なのかなあ?

最初、幼い息子を飛行機事故で失ったショックで変になった母親(ジュリアン・ムーア)の話かと思って見ていた。ここはとても切ない。
だが実は彼女には子供など最初からいない、らしい。夫も医師もそう告げる。
子がいた証拠も次第に無くなっていく。
いや。どうも母親が正常で、周りが何かを隠しているのでは?とも思える。

彼女は孤立無援のまま、自分の信念と記憶を頼りに、息子と共に事故で死んだ少女の家に行き、その父親と会うのだが、彼も子供のことは全く記憶にない。
しかし、彼は、彼女の話と行動をきっかけに突然娘のことを「思い出し」てしまう。

これは「誰か」が意図して彼らの記憶を失わせようとしているのだ!しかしいったい誰が?
やがて敵なのか味方なのか彼らに付きまとう謎の男たちが現れ…


このあたりからやっとこの映画が「SF」なのがわかる。
あ〜あ、やっちまったなあ。


普通に親子愛を描いたサスペンスタッチのドラマかと思っていたのに。
今流行りの「記憶を失う」ことで悲しいことになるストーリーだと信じていたのに。


まあ、後半についてはもう語りません。
あの人はいったいどこに行って…。いやいやめておこう。
それと、何が目的なのか…?ああ、やめやめ。
ラストはちょっと感動するのでいいか。
興味のある方は映画見てください。
かの『サイン』よりはいいかも。


というわけで、このところ流行りの「記憶を失う」「取り戻す」映画、これから特集していきます。
今、僕が思い出した映画(洋画・邦画問わず)だけでも14本ありました。

この火曜日から始まる日本のテレビドラマにもそういうのがあるらしいですが、
熱海の海岸で記憶を失った若人あきら(現:我修院達也)のように、
単なる「記憶喪失」がもたらす「ドラマ」ならきっとこの3倍くらいあると思います。
(『水戸黄門』だの『太陽にほえろ!』とかにもあった気がします)

ので、できるだけ違う方面から書いていきます。
というわけで次回は『アンフォゲッタブル』で。