シンクロニシティーとは

ユング心理学 (雑学3分間ビジュアル図解シリーズ)
シンクロニシティー(意味のある偶然の一致)
というのに逢ったことはないですか?

僕はマグノリアという映画が好きでよく観るのだが、この映画の冒頭に実際に起きた「シンクロニシティー」の話が何本かドキュメンタリーのようにして紹介される。
そのひとつにおおよそこんな話があった。

アパートの屋上からある少年が飛び降り自殺する。彼は両親の夫婦喧嘩に悲観して自殺した。そのアパートの一室で毎日のように母親は父親に銃を向けて殺してやると脅していた。いつもは弾を込めず、引鉄を弾くこともしないのに、偶々その日に限って間違って撃ってしまった。父親は危うく避けたのだが、弾丸は部屋の開いていた窓から外に出た。その弾がちょうど飛び降りた息子に命中し、息子は即死してしまった。その日、偶々アパートは改装工事中で、ビルの下にはネットが張ってあり、息子はその上に落ちた。つまり、弾さえ当たらなければ彼は死なずにすんだ。マッハいくつかで飛ぶ弾丸が落ちていく人間に偶然当たる、しかも親の撃った弾が子に当たる、嘘のような偶然だが本当にあった事件だそうだ。
こういうのがシンクロニシティー。


少し嘘ぽくてぞっとする話が多いようだが、実は僕も説明のできない偶然を一回だけ体験したことがある。

もう20年くらい前の話である。東京のど真ん中・赤坂で仕事をしていた新人の頃で、激務が続き、毎晩深夜タクシーで帰宅という時期があった。流しのタクシーを拾い、クタクタなので乗るとたいていすぐ寝てしまうのだが、その夜はなんだか中年の運転手さんと話が合い、ずっと雑談していた。
「こんな遅くまで仕事で大変ですね」といった他愛もない話がきっかけだったと思う。
そのうち、お互いの共通の知人がいることが分かった。
その運転手が若い頃住込みで働いていたところが、僕の伯父さん(母の姉の夫)の家だったのだ(ちゃんと住所も名前も一致していた)。
運転手は自分の名前を告げ、しきりに懐かしがり、「伯父さんは元気ですか?」と聞いたが、伯父さんはすでに数年前に亡くなっていたので、その旨を伝えると、「いつか恩返ししたいと思っていたんですがねえ」と残念がった。
家に着き、運転手さんとはそれきりになったが、不思議な偶然があるもんだなあと思いつつ家に帰った。

まあここまでは普通に皆ありそうな出来事かもしれない。だが僕の場合、さらに「落ち」がある。

家に帰るといつもは寝てるはずの母が起きて何かやっている。「なんだか眠れなくて」と言う。そこで僕は今会ったタクシーの運転手のことを話した。あいにく母は彼のことは思い出せなくて、しばらく不思議がっていたが、突然何か思い出してこう言ったのである。「…そういえば、今日は伯父さんの命日だよ」


今でも背筋がぞっとするが、怖いのではなくどことなくホンワカした感じで記憶に残っている。
これは偶然の一致というには無理があろう。亡き伯父さんが引き寄せた一致なのに違いない。僕も母も伯父さんにはだいぶ世話になったので。
これだけ劇的なことはきっと一生に一度あるかないかと思う。
皆さん自身が本当に経験したことがあればぜひ教えて欲しいですね。

まあ、狭い「業界」だとコネの世界なので誰々さんと誰々さんは親戚だの、付き合ってただのいくらでもありますけどね。それなら僕はいくらでもあります。


シンクロニシティーといえばこの言葉は僕は昔ポリスの名曲で知りました。
その再結成したポリスがいよいよ日本にやって来ますね!
http://www.yunioshi.com/musicaboutjapan.html#Anchor317573
シンクロニシティー


あの3人が出遭ったことも奇跡でしたが解散した経緯やその後の活動などを考慮すると再結成はもっと奇跡のような気がしますね。「お金」という必然があったのかもしれませんが。
まあレッド・ツェッペリンクリームエイジアも再結成し、ヴァン・ヘイレンデイブ・リー・ロスが復帰する世の中ですからわからないですけど。まあ今後の活躍期待しましょう!
http://d.hatena.ne.jp/yunioshi/20060523
http://d.hatena.ne.jp/yunioshi/20061128


最後に映画マグノリアについて。
マグノリア コレクターズ・エディション [DVD]
登場人物は同じロサンゼルスの街の人々なのだが、年齢も性別も人種も立場も何もかもバラバラに暮らす人々がそれぞれの笑えたり切なかったりモヤモヤさせられるドラマを繰り広げていき、3時間くらいあるのだが、これはいったいどう落ちがつくのか?と興味津々に観ていると最後は何故か「ひとつに繋がる」不思議な映画で、知らない間になんだかじわじわと涙が出てくる。
そしてさらに最後の最後に「あああっ!」と驚く出来事が起こる。
観てない人のためにこれ以上は書きませんが、お薦めです。
とにかくトム・クルーズ、ジュリアン・ムーアなど人気俳優だけでなく、ベテランから若手まで俳優陣の名演と、緻密で斬新な脚本が秀逸で、こういう映画は日本人には作れないんじゃないか?と思わせるくらい技ありの一本でした。ハリウッドの底力を改めて見せられたような気がしました!