きっと準備体操しなかったんだろう。

これがストーンズの最高傑作。アメリカ盤とは収録曲が違うので注意。
アフターマス(UKヴァージョン)(紙ジャケット仕様)

ブライアン・ジョーンズローリング・ストーンズを音楽的に支えた実質的なリーダーで、とにかく幅広い音楽に通じた才人だった。ストーンズ初期の名曲は彼のアレンジによるものが多い。ほぼ同時期にビートルズもインドの弦楽器シタールを使ってたが、ジョージの演奏や曲作りがインド風だったのに比べて『黒くぬれ!』ではすでにロックの中に見事に取り込んでいる。このあたりは演奏テクニックの高さも考慮するとビートルズを凌駕するところだろう。彼はポップス志向だったミックとキースに反してブルースを極めようとしてたと言われるが、僕はそうは思わない。彼はもっと先を見ていたのだ。彼がストーンズをやめずに生き続けてたとしたら、ロックの大革命をどのバンドより早く実現しただろう。それはプログレなのかピーター・ガブリエルのような民族音楽との融合なのか、ジェフ・ベックのようにジャズとのコラボだったのかは今となっては分からないが、ジミヘンと一緒に世界のロック史を大きく変えることができた人だったことは確か。ロック界ではこういう貴重な人が早く死んでしまう。惜しい人がいっぱいいるよね。
では、ストーンズはキーマンがいなくなってヘロヘロになったかというとそんなこともなく、後釜にミック・テイラーが加入し、それはそれでまた黄金時代を迎えている。しかももうデビュー40年以上もたつのにまだやってる。本当にわからないものだねえ。

映画夏公開だそうですがいつ?
ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男』
http://brianjones.jp/
彼の謎の死の真相に迫るという映画。ちなみに彼は『プ−さん』の作者A.A.ミルンの元の屋敷に住んでいた。その家のプールで水死しているのが見つかった。死んだ時期があまりにもタイミングがいいので自殺・他殺説が蔓延しているが、お酒とクスリでボロボロだったので事故なのだと思う。プールに入る時はお酒を飲んじゃいけないぞ。それにしてもプーさんとストーンズというのも妙な組み合わせですねえ。

(なんせバンドの歴史が長いから伝記もぶ厚いぞ!)
ローリング・ストーンズ―ある伝記